世帯内単身者の増加は日本以外でもみられる現象

2011.12.30

世帯内単身者の増加は、日本特有の現象ではない(厚生労働省二〇〇三)。スペイン・ギリシヤ・イタリアなどの南欧諸国では、若年層の世帯内単身者率が日本のそれに比べてより高く、いっそう上昇する傾向を示している。イギリス・フランス・ドイツ・アメリカなどの欧米諸国では世帯内単身者は少ない。しかし、その割合は経年的に増えている。新自由主義の政策転換による労働市場の流動化は、多くの国に共通する傾向となった。この点が世帯内単身者を増加させた一因である。

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日本の「パラサイト・バッシング」と似たような現象は欧米にもみられる。イギリスでは世帯内単身者は「キッパーズ」と呼ばれることがある。「キッパーズ」とは「退職のための蓄えを食いつぶす親のポケットのなかの子どもたち」を意味する。居住類型の構成には男女差がある。世帯形成者が経年的に減少する傾向は男女に共通しているが、その割合は男性においてより低い。これは男性と女性が同じ年齢層であれば、男性の未婚率がより高いためである。男性と女性の世帯形成者率を二〇〇五年に関してみると、二五〜二九歳では二三%と三三%、三〇〜三四歳では四五%と五六%、三五〜三九歳では五八%と六六%であった。