「資料の整理」も消える

2011.07.21

「資料の整理」も消えることになりましたが、この項目は「統計」として高校でまとめて学習した方がよいものでした。中学で習う「資料の整理」、「いろいろな事象と関数」と「標本調査」にも同じようなことがいえます。中途半端な内容になってしまい、やはり中学生を悩ます項目でした。これらも不等式と同じ運命になったわけですが、学校現場でも今まであまり力を入れて教えてこなかった項目なので、教える側及び教わる側にとってもよいことだと思います。中学校の教科書から消えて残念な項目に[三角形の重心]と「2次方程式の解の公式」を挙げることができます。三角形の重心は、図形のおもしろさや不思議さを、中学生に伝える内容の1つだと思います。これがなくなると、創造力を働かせて考えるよい問題が少なくなってしまうような気がしてなりません。また「2次方程式の解の公式」が削除されたのも残念です。確かにこの解の公式を導き出すのは、中学生にとっては難しい内容だと思われますが、ていねいに教えればほとんどの子どもは理解できます。この公式を導き出すことによって論理的思考力を養い、数学という学問の入り口を初めて体験する項目だと思っていました。この公式を習わないと、2次方程式の解き方が難しくなる可能性が大いにありますから、受験のときにあわてることがないよう注意しなくてはなりません。ここに示したような項目を、余裕のある中学生に教えることは、脳を発達させるのにとても役に立ちます。そのため教科書に出ていなくても、塾では教える、といったケースが多々出てくるでしょう。2002年からの数学は、全体の30%以上が削減されることになるわけですが、これで高校入試が楽になると考えてはいけません。中学生に教えた経験のある方ならおわかりだと思いますが、連立方程式の応用問題の難易度は千差万別です。教科書の基本的レベル(中程度の成績の中学生ならほとんど解ける)の問題から、開成や灘などで出される大学生でもすぐには解けないような難問まで様々です。学習項目が減ったからといって、入学試験の問題が急にやさしくなることなどは、まず考えられません。学習項目が減った分、ひねくれた問題が多数出題されることが予想されます。中学の授業での負担は少し減るかもしれませんが、受験の負担はほとんど変わらないと考えた方がよさそうです。基礎・基本や原理・しくみは学校で教わり、それらの応用問題を解くのは塾で、といった分業化が今以上に定着すると思われます。これからは受験のためだけが目的という塾は少なくなり、学校でできないことをフォローする塾が増えるはずです。今回の2002年の教育改革の目玉でもある「総合学習」の内容は、各学校でかなり違ってきます。しかし、今のところ週に約2時間、総合的な学習に当てられているだけで、どのような内容を学習するのか、まだ具体的なものが何も見えていません。子どもの学習意欲を向上させる時間になるかそうでないかは、各学校の教師の技量によるところが大きいと思ってください。そのため、突っ込んだ学びをする子どもと、表面的なことしか知らない子どもとの学力格差が一層広がる恐れがあります。その格差を埋める役割を負うのが塾といっても過言ではありません。

[参考サイト]
個別指導について
http://yotsuyagakuin-kobetsu.com/